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NvidiaのCUDA支配に挑む新興企業、モジュラがAIソフトウェアスタックで実績を発表

シリコンバレーで、NvidiaのAI基盤ソフトウェア「CUDA」の独占的地位に挑むスタートアップ「Modular」が注目を集めている。同社の共同創業者でCEOのクリス・ラッター氏は、AppleのSwift言語やGoogleのTPUソフトウェアを手がけた技術者として知られ、現在はCUDAに代わる新たなAIソフトウェアスタックの構築に取り組んでいる。CUDAはGPUをAI開発に活用するための標準プラットフォームとなり、NvidiaのGPUに強く依存する構造を生み出している。これにより、AMDやGoogleのTPU、AmazonのTrainiumといった他社のAIチップは、それぞれ独自のソフトウェアスタックを持つため、開発者は複数のハードウェアに対応する際に大きな負担を負う。 ラッター氏は、「誰も真にポータブルなソフトウェアを構築するインセンティブを持たない」と指摘。その課題に挑むべく、2022年にModularを設立。同社はグレーロック、ジェネラル・キャピタル、GVらから3億8000万ドルを調達し、9月に16億ドルの評価額を達成。開発チームはGoogleやApple出身の優秀なエンジニアを多数集め、3年間にわたり秘密裏に研究を進めた。 その成果として登場したのが、Pythonに似た使いやすさとC++並みの高速性を持つ新言語「Mojo」。これに加え、AI推論を支える「MAX」、GPUクラスタを管理する「Mammoth」の各層を構築。2024年9月、ModularはNvidiaのBlackwell B200とAMDのMI355X GPUを同じソフトウェア上で動作させ、AMDチップの性能を同社独自のソフトウェアより約50%向上させることに成功。これは、異なるハードウェア間での性能比較が可能になる画期的な進展だ。 実際の導入例として、Inworld AIのケイラン・ギブスCEOは、Modularのシステムで開発コストを60%削減、遅延を40%短縮。これにより、同社はModularと提携を結んだ。ギブス氏は「将来、AMDやTPUなど新たなハードウェアに移行できる柔軟性が魅力」と語る。 ラッター氏は、ModularがNvidiaを排除することを目的としていないと強調。むしろ「AIのAndroid」と例え、Nvidiaが依然として優位に立つ一方で、多様なハードウェアが競争できる環境を創出したいと語る。この動きは、AI産業の多様性と革新を促す可能性を秘めている。

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