AIと5G駆動で急成長するデータセンター向け断熱材市場、2030年には11億ドルに達する見込み
2024年時点で4億4,980万米ドルと推定されるグローバルなデータセンター断熱材市場は、2030年には11億米ドルに達する見込み。2024年から2030年の年間平均成長率(CAGR)は15.3%と、急成長が見込まれる。この市場の拡大は、AIや5G、エッジコンピューティングの進展に伴う熱負荷の増加、そしてハイパースケール・コロケーション・エッジ施設の拡大に起因している。データセンターのエネルギー効率を高め、冷却負荷を軽減し、IT機器の寿命を延ばすために、断熱材の導入が不可欠となっている。 特に、AIワークロードの急増により、1基のサーバーが発生する熱は過去に比べて数倍に。これに対応するため、高性能な断熱材の開発が進んでいる。代表的な技術革新には、超軽量で断熱性に優れた「エアロゲル」、温度変化に応じて熱を蓄え放出する「相変化材料(PCM)」、そして火災や湿気にも強い耐性を持つ断熱材がある。また、リサイクルセルロースやバイオベースフォームなど、環境配慮型素材の採用も拡大しており、サステナビリティを重視する企業のニーズに応えている。 規制面でも、EUのエネルギー効率指令や米国エネルギー省のガイドラインが、高効率断熱材の導入を促進。さらに、断熱材に音響・防火性能を統合した「統合型断熱システム」の需要が高まり、都市部のデータセンターでも活用が進んでいる。AIを活用したリアルタイムの断熱状態監視システムの導入も、市場の成長を後押ししている。 主な市場参入企業にはAeroflex USA、Armacell、BASF SE、InsulTech、Johns Manvilleなどが含まれ、断熱材メーカーとデータセンターインフラ企業の連携が、新素材の開発を加速させている。今後、断熱技術は、エネルギー効率と環境負荷の両立を実現するカギを握る重要な分野となる。
