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OpenAIが100億ドルを投じてAI専用チップ開発へ本格参入、次世代「Titan XPU」の量産に向け、Broadcomが協力体制を構築。来年初頭に自社チップの発表が予想される。

OpenAIは、AIモデルの学習と推論に依存し続けてきたNvidiaのチップから脱却するため、2025年下半期に自社開発のAI専用チップ「Titan」の量産を開始すると、Financial Timesが報じた。このチップは米半導体大手のBroadcomと共同開発され、OpenAIが内部で使用するもので、外部販売は予定されていない。この動きは、GoogleやAmazon、Microsoftなど、AIインフラを自社で管理しようとするハイパースケーラーの潮流と一致しており、Nvidiaへの過度な依存を回避する戦略の一環である。 同社は2024年3月に400億ドルのシリーズF資金調達を行い、前公開時の評価額は約3000億ドルに達した。その後、2024年9月には従業員向けの株式売却を実施し、評価額が5000億ドルまで上昇。この資金調達は開発資金ではなく、従業員の報酬還元を目的としており、今後の資金調達(例:シリーズG)にはさらに高い評価額(1兆ドル規模)が必要となる。一方、2024年には50億ドルの損失を計上しており、2025年の売上見通し(116億ドル)でも大幅な赤字が予想される。こうした状況下で、クラウドリースコストを削減し、自社のAIソフトウェアに最適化されたハードウェアを構築することは、生存戦略上の必須事項となった。 Broadcomはこの契約により、合計100億ドル規模のAIシステム受注を獲得したとされ、そのうちチップ開発の収益は含まれていない。同社のホック・タンCEOは、この受注が2025年11月から2026年3月にかけて収益化すると述べ、2026年度のAI関連売上は前回予想を大幅に上方修正すると表明。AI関連チップ売上は2025年第3四半期に51.8億ドルに達し、前年比63.4%増と、半導体部門全体の成長を牽引。特にAI推論用XPUとAIネットワーキングASICが成長を支えている。 ただし、100億ドルの受注は「AIラックシステム全体」を指しており、Broadcomが得る収益はチップ設計料や製造委託料に限られる。OpenAIは自社のAIインフラ「Stargateプロジェクト」を実現するため、2025年から2028年までに計500億ドルを投じる計画を掲げており、自社チップ開発はその基盤となる。Nvidiaは依然として市場の中心だが、大手企業の自社開発への移行が進む中、その市場シェアは緩やかに再編される見通しである。この動きは、AIインフラの多様化と、技術主導権の再分配を示す重要な転換点とされる。

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