Apptronik、5200万ドル調達で人型ロボット市場に本格参入
米国テキサス州オースティンに拠点を置く人型ロボットスタートアップ、Apptronikが5億2000万ドル(約800億円)の資金調達を実現し、50億ドルの評価額を達成した。この資金は、同社が開発する人型ロボット「Apollo」の量産化を加速するためのもので、中国企業やテスラの「Optimus」などに先んじて市場投入を目指す。この資金調達は、B Capital(Howard Morgan氏が代表)とグーグルが共同で主導したシリーズAラウンドで、総調達額は9億3500万ドルに達する。 CEOのジェフ・カーデナス氏は、現在のApolloはメルセデス・ベンツやGXOロジスティクス、Jabilなどの戦略提携企業の工場や倉庫で限定エリア内で運用されており、外部センサーと「ライトカーテン」によって安全領域が定義されていると説明。人間が境界を越えると自動停止する仕組みで、今後は「協働安全」を実現し、人間と同様に動作を調整しながら作業を遂行できるように進化させる計画だ。 Apptronikの競合には、中国のUnitreeやFigure、Agility Robotics、1Xなどがあり、テスラも2026年に200億ドルの設備投資を計画している。しかし、エロン・マスク氏はOptimusがまだ開発段階にあると明言しており、実用化は先送りされている。 カーデナス氏は、人型ロボットの魅力は「1台のロボットで数千のタスクをこなせる」点にあると強調。現在のパイロット運用から得られるデータをもとに、AIや自律性を継続的に改善している。また、グーグル・ディープマインドと提携し、Gemini Robotics AIをApolloの基盤に統合。2025年のCNBCディスラプター50リストで33位にランクインした。 カーデナス氏は具体的な発売時期や性能について公表を避けたが、2025年後半に詳細を発表すると述べた。一方、B Capitalのモーガン氏は、2027年から年間8万ドル(約1300万円)で大量出荷を開始し、10億ドル規模の注文が見込まれると予測。同社は今後1年間で200人以上の新規採用を計画し、カリフォルニアに新オフィスを開設する。資金調達の背景には、人型ロボット分野への高い関心と、グーグルとの連携による技術的優位性の確保がある。
