Nvidia CEO「未来はニューラルレンダリング」 DLSS 4.5でAIゲームの時代が加速
NvidiaのCEOジェンセン・ハング氏は、CES 2026の会場で「未来はニューラルレンダリングだ」と宣言し、AI技術がゲームの次世代グラフィックスを牽引すると強調した。同社は5年ぶりに新GPUの発表を行わず、代わりに次世代のAIスーパーコンピュータ「Vera Rubin」を披露。ただし、ゲーム分野ではDLSS 4.5とMFG 6Xの新バージョンが発表され、AIによる画像拡大とフレーム生成技術の進化が顕著に示された。 ハング氏は、PC Worldの取材に対し、「RTX 5090は伝統的なラスタライゼーションで見られる最速のGPUになるかもしれない」との質問に、明言はしなかったものの否定もせず、AIの重要性を強調した。彼は、現代のゲーム開発ではDLSSを標準的な性能要件として扱うことが当たり前になりつつあり、今後は「ラスタライゼーションの限界」が近づきつつあると指摘。AIを核としたニューラルレンダリングが、従来のGPU性能の限界を乗り越える新たな道となると語った。 特に注目されたのは、AIがゲーム内キャラクターの本質を変える可能性。ハング氏は、今後はすべてのNPC(非プレイヤーキャラクター)が個別のAIで構成され、神経ネットワークによってリアルな行動と感情表現が可能になると予測。NvidiaのACEプラットフォームはすでにこの分野で実用化され、開発効率の向上と、より洗練されたキャラクター演出が期待できる。 一方で、AIによる自動化は人間の創造性の欠如という懸念も生む。完璧なリアルさは得られても、人間ならではの「心」や「独創性」はAIには再現しきれない。 現時点ではRTX 5090は極めて高性能なGPUであり、一般ユーザーに広がるにはまだ時間がかかる。しかし、GPUの進化の主軸が「AIに依存する技術」にシフトしていることは明らかだ。ハング氏は「今がビデオゲームの時代だ」と締めくくった。AIは、過去の半導体不足の原因でもあり、今やその解決策でもある。この流れは、今後も加速する見通しである。
