Amazon、Super Bowl広告の批判を受けRingとFlockの提携を終了
アマゾン傘下のスマートドアベルメーカー「リング」は、スーパーボウル広告をきっかけに批判が相次いだ後、セキュリティ技術企業「フロック・セーフティ」との提携を終了した。同広告では、迷子になった犬をスマートドアベルが周辺の複数のデバイスと連携し、AIで特定する「Search Party」という機能を紹介。この機能は実際にはフロックと関係なく、リングの独自開発だったが、昨年両社が「コミュニティリクエスト」機能を通じて、ユーザーが動画を警察に共有できる仕組みの統合を計画していた。 広告発表後、プライバシー団体の電子前線財団(EFF)は「誰もがリングの監視の悪夢の中で安全ではない」と指摘。消費者デバイスから生物認証を用いた人やペットの追跡が可能になる未来への懸念を表明した。一方、フロック創業者ジェイミー・シミノフ氏は、システムは「ユーザーのカメラを知的なアシスタントにし、地域の良い隣人になるためのもの」と説明。ユーザーの要望に基づいて構築されたと強調した。 リングは、提携終了の理由として「統合に予想以上に時間がかかり、リソースを要した」と説明。広告が直接の原因とは明言しなかったが、実際にはフロックとの間で動画の共有は一度も行われておらず、システムの統合も完了していなかった。EFFの調査研究者ベリル・リプトン氏は、「法的保護が弱い中でも、人々はプライバシーの期待を持つべきだ」と指摘。スマートドアベルの監視機能に対する社会的懸念は、依然として根強い。 一方、リングの「コミュニティリクエスト」機能は依然として核心的な取り組みとして維持されている。12月のブラウン大学銃撃事件では、7人の近隣住民が168本の動画を提供。そのうち1本が容疑者の車両を特定する手がかりとなり、事件解決に貢献したと報告されている。 このように、技術の利便性とプライバシーのバランスを巡る議論は、スマートホームデバイスの進化とともに、ますます重要性を増している。
