ナデラ氏が語る「競争の価値」:AI時代に求められる真の競争力
マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは、激しい競争を歓迎していると述べた。ダボスで開かれた「All-In」ポッドキャストの収録で、彼はAI分野の競争が「ゼロサムゲーム」ではないと強調した。競争が激しいことはむしろ好ましく、業界全体を成長させるとの見解を示した。 「10年に一度、まったく新しい競合が現れるのは常に有益だ。それが企業を常に鋭敏に保つからだ」とナデラ氏は語った。自身が1992年にマイクロソフトに入社した当時、主要なライバルだったノベル(ユタ州に拠点)の勢いは1990年代後半に衰え、2011年に買収された。その経験から、彼は技術業界が経済全体における割合を今後も高めていくと予測。「5年後のGDP比として見たとき、テックはさらに大きくなるだろう。この業界にいることは、まさに恵まれている」と述べた。 彼は、ピーター・ティールの「競争を避けよ」というアドバイスとは対照的なアプローチを取っている。マイクロソフトは「すべての企業を敵と見なす」のではなく、顧客の真のニーズを理解することで、競争を前向きに捉える戦略を採っている。 この姿勢は、かつてのビル・ゲーツ氏やスティーブ・ジョブズ氏の考えとも一致する。ゲーツ氏は2005年に「GoogleやApple、オープンソースソフトウェアといった素晴らしい競合がいるからこそ、我々は常に警戒心を保てる」と語った。ジョブズ氏も1997年の復帰後、AppleがMicrosoftの失敗によって勝つという考えを捨て、「Appleが繁栄するには、Microsoftが負けなければならないという思い込みを手放すべきだ」と述べた。 ナデラ氏の見解は、競争を恐れるのではなく、それを成長の原動力と位置づける、現代のテックリーダーとしての成熟した視点を示している。
