マスク「AIはデジタル職を急速に置き換える『超音速の津波』」
エロン・マスク氏は、人工知能(AI)が「超音速の津波」として労働市場を激変させると警告している。自身が率いるxAIのCEOとして、コメディアンジョー・ロガンのポッドキャストに出演した際、マスク氏は「今、デスクワークと呼ばれる仕事は、コンピュータが登場する前、人々が手で計算していた時代に似ている」と述べた。 AIはすでに、デジタル中心の事務系職を置き換えており、その速度は加速していると指摘。「ただ、起こっているだけだ。AIはまさに超音速の津波だ」と強調した。 一方で、すべての職種が即座に脅かされるわけではない。マスク氏は、物理的な作業(調理、農業など)や人間同士の対人関係が不可欠な仕事は、長期間にわたり存続すると見ている。一方、コンピュータで作業する「デジタル作業」は、AIに「雷のような速さ」で代替されると述べた。 マスク氏は、AIの長期的メリットに楽観的であるが、その実現には「終末的シナリオ」(映画『ターミネーター』のような未来)を回避する必要があると述べた。より穏やかなシナリオでは、AIとロボットにより、すべての人が高額な所得を得られる「ユニバーサルハイインカム」が実現すると予測。労働は選択肢となり、「誰もが望む製品やサービスを手に入れられる」と語った。 ただし、その過程には「大きな混乱とトラウマ」が伴うと警鐘を鳴らした。 この点で、AIの社会的影響は今、世界的な議論の中心にある。アントロピックのダリオ・アモデイCEOは、AIが5年以内に新入社員の白衣労働職の半数を消滅させる可能性があると予測。一方、OpenAIのサム・アルトマン氏は、その見解に疑問を呈している。 マスク氏は、理想の未来は「まるで天国のようだ」と語り、ロガン氏と共に、仕事に縛られない生活が人々に自由をもたらす可能性を示唆した。だが、「すべての道が良いわけではない」とも付け加え、「AIが真実と好奇心を追求する方向に進むように導くことが鍵」と結んだ。
