バフェットのアップル売却に疑問=テック投資家ゲルバーがAIブームの本質を指摘
テック投資家ロス・ジャーバーは、ウォーレン・バフェットがアップル株を大幅に売却したことは「愚かな判断」と断言した。ジャーバー氏は、バフェットが2023年末までに保有していたアップル株の約70%を18か月間で売却したことに懸念を示し、その売却は「大きな実現利益を税務的に損なうもので、長期的に見ればアップル以上の資産はない」と指摘した。彼は、アップルが「長きにわたり莫大な利益を生み続ける」企業であり、次世代の生活に不可欠な存在であると強調した。ジャーバー氏のファーム「ジェルバー・カワサキ」は、6月末時点でアップル株を7800万ドル分保有しており、トップヘッジとして位置づけている。 ジャーバー氏は、AIブームがかつてのドットコムバブルと同様のバブルではないと明言。S&P500が2023年と2024年に20%以上の上昇を記録したが、これは1995~1999年の5年間と類似しており、短期的な過熱とは異なると分析。特に、アマゾン、グーグル、ナビデュ、アップルといった「マジカルセブン」企業の高倍率評価は、その驚異的な収益力(例:グーグルの昨年純利益1000億ドル超、ナビデュの利益前年比50%増)と整合していると説明した。 一方で、バフェット率いるバリー・ハザウェイのポートフォリオは「過去の資産で構成されたもの」と指摘。BNSF鉄道など伝統的企業の業績不振を背景に、将来の成長を支えるポジションが不足していると評価。来期の新CEO、グレッグ・アベル氏らは、ポートフォリオの刷新に「多くの課題」を抱えると語った。 また、バフェットが3Gキャピタルと提携して買収したクレフト・ハインツについても批判。健康志向の消費者トレンドに対応できず、リストラによるコスト削減だけでは経済的価値は創出できないとし、「実際、同社は二分割を発表した」と指摘した。 ジャーバー氏はバフェットとの出会いを回想し、2008年の金融危機時にAIGの救済を提案した際、「頭がおかしい」と一瞥された経験を語り、その人物像を「表面の優しさの裏に、極めて鋭いビジネス戦略家」と評した。最後に、バフェットがCEOを退任するタイミングを「完璧にタイミングを計った」と称賛。退任を「堂々と、かつ賢く」行う姿勢に、敬意を表した。
