元ゴールドマン・サックス志望の23歳、Y CombinatorでAIスタートアップを立ち上げるまで
23歳のレイモンド・チョウ氏は、かつてゴールドマン・サックスでインターンをした経験をもとに、自身のキャリアの転機を語っている。彼はオックスフォード大学で数学と統計を学び、2021年にオーストラリアから英国に移住。当時、金融業界に憧れ、特にゴールドマン・サックスへの就職を夢見ていた。2024年夏、同社のロンドン・インターンシップに合格。しかし、長時間労働と情熱の欠如に直面し、その職に情熱を抱けないことが明らかになった。同社の業務は、彼にとって「興奮」ではなく「義務」に感じられ、夢だった金融業界の世界に心が向かなくなった。 帰国後、東南アジアをバックパッカーで旅し、自分の情熱を再考。オックスフォード大学の修士課程で、ベンチャーキャピタル同好会に参加。そこで将来の共同創業者であるイザベル・グリーンスレードと出会い、AI分野での起業を決意。AI同好会で知り合った第3の共同創業者ブレンドン・スミスと、建設前段階の工学作業で繰り返し発生する手作業の課題に注目。この経験から、AIコ・ピロットを用いた「構造化AI(Structured AI)」の開発を開始。 2025年6月、オックスフォードを卒業する直前、Y Combinator(YC)の夏季コホートに応募したが落選。しかし、サンフランシスコのAI起業家会議で、友人らの勧めで投資家と会話。意図せず約50万ドル(約7,500万円)のプレシード資金を調達。この資金をもとに、本格的に起業に専念。再応募したYCの秋期バッチ(2025年)に正式合格。現在、YCの共同創業者として、3人でサンフランシスコのAirbnbのリビングをオフィスに転用し、24時間体制で開発に没頭している。 彼は、起業は「リスク」を取る選択であると強調。しかし、「今、自分の心を動かすアイデアがあるなら、それを試すことが最大のリスク回避」と語る。ゴールドマン・サックスへの就職という「最初の夢」は叶えられなかったが、AIの未来を創る「新しい夢」を現実にしている。今、彼の目標は、YCのデモデー(2025年12月)で成功を収め、大規模な企業を築くこと。彼の言葉は、次世代の起業家に向けた一通のメッセージだ。「今、動かなければ、後悔する。」
