AIの「人類レベル超え」開発を阻止するため、サンフランシスコで絶食デモ続く——Anthropic社前で17日目も継続
17日間、食事を摂らないという極端な抗議行動を続ける17歳の青年、ギュード・ライヒシュターダー氏が、AIスタートアップ・アンソニックのサンフランシスコ本社前で静かに抗議を続けている。彼は8月31日から断食を開始し、毎日午前11時から午後5時まで、手書きのボードに「断食中:15日目」と掲げて、人工一般知能(AGI)の開発を即時停止するよう求める。AGIとは、人間以上の知能を持つAIの実現を指し、多くのテック企業がその開発を競っている。しかし、ライヒシュターダー氏は、その開発が人類存続のリスクを伴うと警告。彼は「AGIの開発は危険すぎる。現時点で止めなければ、未来に禍根を残す」と語り、AI企業のリーダーたちに責任ある行動を呼びかけている。 彼の行動の背景には、2023年のアンソニックCEO・ダリオ・アモデイ氏の発言がある。「人類文明レベルでの大規模な失敗の可能性は10~25%」と語ったアモデイ氏の発言を、ライヒシュターダー氏は「危機感の欠如」の証だと指摘。企業が「責任ある管理者」であると自負する姿勢を「自己都合の神話」と批判。自身の断食は、AI開発に従事する人々が「人間としての責任」を果たすよう促すための試みだと説明。「自分の子どもたちの未来を守るために、この危機に立ち向かう」と語る。 9月2日、彼は手紙をアンソニックの警備員に渡し、アモデイ氏に「開発できない技術の開発を中止し、世界規模でのAI開発停止を呼びかける」よう求めた。しかし、現時点で返答は得られていない。 ライヒシュターダー氏の行動に共感し、ロンドンとインドでも同様の断食抗議が開始された。ロンドンのマイケル・トラツィ氏は7日間の断食後、健康上の理由で中断したが、継続する仲間を支えている。彼はデイミス・ハサビス氏に「主要AI企業が一斉に開発停止に合意するよう、まず公に停止の意思を示す」ことを求めた手紙を公開。AIのリスクを認識しながらも、企業に従事する人々の中には「AIが人類絶滅のリスクをもたらす可能性が高い」と認める者もいるという。 グーグル・ディープマインドは「安全と責任ある開発が最優先」とする声明を発表したが、抗議者からの手紙には未だ返答はない。ライヒシュターダー氏らは、企業のリーダーたちに「自分たちがコントロールできない技術を進めるのは危険だ」と、人間としての対話を求める。彼らの声は、AI開発の「人類存続リスク」に対する世界中の懸念を象徴している。
