NVIDIA、時価総額5兆ドル突破で株価上昇、ホワンCEOはAIバブル懸念を否定
NVIDIAのジェンセン・ファンCEOの資産は過去1年間で510億ドル増加し、現在の資産総額は1740億ドルに達した。この急騰は、同社が世界で初めて5兆ドルの時価総額を達成したことに加え、ファンCEO自身の資産が1週間で170億ドル増加したことに端を発する。Bloombergの富豪ランキングでは、彼は世界第9位の富を持つ人物となり、元マイクロソフトCEOのスティーブ・ボールマーを上回り、デルCEOのマイケル・デルを下回る位置に立つ。同社の急成長は、人工知能(AI)チップの需要急増と、米国政府との戦略的提携が背景にある。 2024年4月、NVIDIAはGTC AIカンファレンスで、AIチップの受注額が5000億ドルに達する見通しを発表。この数字は、業界の専門家からも「依然として上昇余地がある」と評価され、同社の株価をさらに押し上げた。同日、ファンCEOは、米国政府向けに7基の新超計算機の建設を発表。また、ノキアと10億ドルの戦略的出資提携を発表し、次世代6G通信技術の開発に本格参画。AIインフラの拡大と、グローバル通信基盤の再構築という二面的な戦略が、同社の成長を支えている。 さらに、ドナルド・トランプ元大統領が中国訪問中、中国の習近平国家主席との会談で、NVIDIAの最上位AIチップ「ブラックウェル」の中国販売を検討する可能性を示唆。現状、同社は中国向けのH20チップの販売に制限が課されているが、ブラックウェルの販売が可能になれば、中国市場の潜在需要が一気に解禁される。この発言は、市場の期待を高め、NVIDIAの株価は前場取引で3.2%上昇。5兆ドル時価総額の達成が目前に迫っている。 ファンCEOは、AIバブルの懸念に対して「私たちはバブルにはいない」と明言。5000億ドルの受注見通しは、AIインフラ投資の持続性を示す証拠と位置づけている。また、Microsoft、Meta、AlphabetなどのAIハイパースケーラーが同日発表する決算は、今後のAI関連支出の動向を示す重要な指標となる。これらの企業が継続的に大規模な資本支出(CAPEX)を実施すれば、NVIDIAの業績はさらに好転する見通し。 一方、国際通貨基金(IMF)やイングランド銀行は、AI関連の過剰な投資が市場の過熱を招く可能性に警鐘を鳴らしている。しかし、NVIDIAの成長は、技術的インパクトと実需の両面で裏付けられており、単なるバブルとは異なる構造的成長の証拠と見なされている。今後、AI基盤の拡充とグローバル市場の再統合が進む中、NVIDIAとそのリーダーであるファンCEOの役割は、ますます重要性を増すだろう。
