ホームデポ、AIでプロ向け材料見積もりを2日で完了へ「Blueprint Takeoffs」リリース
ホームデポは、プロの建設業者向けにAIを活用した新ツール「Blueprint Takeoffs(ブループリントテイクオフ)」を導入し、業界の効率化に挑戦している。このAIツールは、一戸建て住宅の建設やリフォームプロジェクトに必要な材料を自動で計測・リスト化し、見積もりまでを2日以内に生成する。従来、材料の仕様や価格を複数のサプライヤーから手動で収集・比較する作業は数週間かかっていたが、このツールによって大幅な時間短縮と精度向上が実現された。ホームデポの上級幹部アーン・マリー・キャンベル氏は、この技術がプロのプロジェクト計画を根本から変えると評価した。 同ツールは1プロジェクトあたり249ドルで提供され、ホームデポの専門チームが難易度の高い材料の調達支援も行う。ホームデポは近年、プロ業者向けの成長戦略を強化しており、建築材料の専門会社「SRS Distribution」と「GMS Inc.」を買収するなど、業界のインフラを拡充。また、販売支援、貿易信用、大型配送網の拡大も進めており、業者との取引の簡素化を図っている。 同社のテッド・デッカー会長兼CEOは、プロ業者にとって「サイクルタイム(作業のスピード)」が命であり、複数のサプライヤーとやり取りする手間を減らすことが価値の源泉だと強調。現在、ホームデポの売上半分がプロ業者から来ているが、今後はその割合をさらに拡大する狙いだ。 アトランタの住宅開発会社「フォルタス・ホームズ」のCEO、ジム・チークス氏は、同ツールの動的で柔軟な仕組みに注目。同社はホームデポのプロ戦略に協力し、今後は同社の材料調達を拡大する計画だ。ただし、すべての材料をホームデポで調達するわけではないとしながらも、「同社は『最優先サプライヤー』になるよう努力している」と評価した。 ホームデポはAIの活用に長く取り組んでおり、2025年には「Magic Apron」という生成AIを活用したオンラインコンシェルジュも展開。これにより、顧客の質問に即時対応し、プロジェクトの実行を支援する体制を整えている。AIの導入は、単なる効率化を超え、プロ業者との信頼関係構築と、業界のリーダーシップ確立に繋がる戦略的投資である。
