OpenAIがChatGPT搭載の新ブラウザ「Atlas」を発表し、Googleをけん引するAIインターネットの新入口に挑戦。
OpenAIは、AI技術を統合した新ブラウザ「ChatGPT Atlas」を正式リリースした。これは、同社がAIによるインターネット体験の再定義を目指す象徴的な一歩であり、グーグルのChrome(市場シェア71%)を直接的に挑戦する動きとして注目されている。Atlasは、Chromiumプロジェクトを基盤に構築され、ChatGPTをブラウザの中心に据えた仕組み。ユーザーは任意のウェブページ上で、右上にある「询问ChatGPT」ボタンをクリックするだけで、側面にAIチャットウィンドウを開き、コンテンツの要約や文章の修正、情報の検索をリアルタイムで行える。特に注目されるのは「カーソルチャット」機能で、選択したテキストをそのまま編集・改善可能。また、ブラウザメモリ機能により、過去に閲覧したサイトや操作履歴をAIが記憶し、複雑なリクエスト(例:「先週見た求人情報を集計し、業界動向をまとめて」)に対応可能。すべてのメモリはユーザーが管理でき、削除やアクセス制限が可能。プライバシー面では、デフォルトでは閲覧データはモデル学習に使われず、ユーザーが明示的に「ウェブ閲覧データの利用」を許可しない限り、情報は保持されない。 さらに、代理モード(Agent Mode)ではChatGPTが実際にタスクを実行する。例えばレシピを提示すると、必要な食材を自動検索し、Instacartなどのサイトに追加してカートを完成させる。ビジネスシーンでは、チームドキュメントを開き、競合分析を行い、簡報資料を作成することも可能。ただし、コード実行やファイルダウンロード、システムアクセスは禁止されており、金融サイトなどでは自動停止。OpenAIは、代理モードがまだ初期段階であり、悪意のあるウェブページからの指令に騙されるリスクがあると認めつつ、数千時間にわたる紅隊テストと動的防御機構を導入している。 開発チームには、元グーグルChrome開発責任者であるベン・グッドゲル氏や、元アップル・マイクロソフトのエンジニアらが参加。2024年に集結したこの実力チームによる数年の開発成果が、今、実現された。Atlasは現在macOSのみ対応で、WindowsやiOS/Android版は順次リリース予定。リリース直後、グーグルの株価は2.2%下落。AIブラウザは今後、マイクロソフトのEdgeやスタートアップのPerplexity Cometなどとの競争が激化する見通し。OpenAIは「ブラウジングの未来は会話にある」と宣言し、インターネットの本質そのものを再考する契機を提供しようとしている。
