15日前

地震パフォーマー:リアルタイムにおける局所地震からの一般且つ効率的な地震波相識別を実現する新たな機械学習アプローチ

{Alexey Konovalov, Vladimir Chernykh, Andrey, Stepnov}
要約

複数の地点において独立した観測ステーションを用いて地震動を記録する際には、これらのステーションに到達する地震波の同一部分を識別する必要がある。この問題は地震学において「地震相のピッキング(seismic phase picking)」として知られている。人間の能力に匹敵する精度で地震相のピッキングを自動化することは依然として困難である。この問題を解決することで、任意の局所ネットワークにおいてリアルタイムで日常的な処理を自動化することが可能となる。本研究では、局所地震からの地震相を分類するための新しい機械学習アプローチが開発された。このモデルはスペクトログラムを入力とし、畳み込みブロックを一切用いずに、自己注意機構(self-attention mechanism)を備えたトランスフォーマー構造を採用している。モデルはさまざまな局所ネットワークに普遍的に適用可能であり、学習パラメータ数はわずか57,000にとどまる。汎化性能の評価のため、異なる2地域から収集された局所地震データを用いた2つの新規データセットが構築された。これらのデータは、どのモデルの学習にも使用されておらず、汎化性能の評価にのみ用いられた。評価結果によると、事前学習済み重みを用いた本モデルは、関連研究におけるベースラインモデルと比較して、分類精度および計算性能の両面で最も優れた結果を示した。モデルのコードはオンラインで公開されており、グラフィックス処理ユニット(GPU)を用いずに、一般的な地震観測装置でも日常的なリアルタイム処理が可能である。

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