7日前

プライバシー配慮型人物検索を実現するリアルタイム分散型動画分析

{Abhijit Karmakar, Bipin Gaikwad}
要約

本研究では、プライバシーリスクを回避する新たな分散型プライバシー対応人物検索(PAPS: Privacy-aware Person Search)モデルを提案した。このモデルを統合した知能型IoT監視システムを設計し、監視映像からのリアルタイム分散型プライバシー対応人物検索を実現した。特に人物検索を含む知能型監視システムにおいて重要な要素は、ユーザー端末での出力に表示される視覚的フィードバックであり、検索結果として順位付けされた人物画像を提供することである。したがって、エッジ処理が行われたとしても、ユーザー端末での結果表示のために、切り取られた人物画像をクラウドサーバーに保存・送信する必要が依然として存在する。しかし、映像や画像をクラウドサーバーに保存または送信することは、プライバシー上の懸念を引き起こす。本提案するPAPSモデルは、人物検索の過程において画像や映像の保存・送信を一切不要とすることで、こうしたプライバシー上の問題を解決する。本システムは、処理の大部分がエッジサーバーで実行され、少数のファグ処理が行われるため、カメラノードを容易に追加することで監視カバレッジを拡張可能であり、スケーラビリティに優れている。ユーザー端末でのクエリ発行時のみ、極めて少量のクラウド処理が実行される。エッジ、ファグ、クラウドサーバー間を伝送されるのは、処理済みかつ符号化されたデータのみであり、プライバシーを保護するとともに帯域幅コストを大幅に削減する。さらに、混雑した場所におけるエッジベースシステムの導入可能性を評価するための新たな評価指標「人物容量(Person Capacity)」を提案した。自作の映像データセットおよびPRW、CUHK-SYSUデータセットを用いた性能評価の結果、本システムは実時間での運用を実現しつつ、実用的なシナリオにおいて最先端または競争力のある性能を達成することが示された。

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