3ヶ月前

量子ベースのサブグラフ畳み込みニューラルネットワーク

{Edwin R. Hancock, Dong-Dong Chen, Zhihong Zhang, Lu Bai, Jianjia Wang}
量子ベースのサブグラフ畳み込みニューラルネットワーク
要約

本稿では、量子ウォーク(quantum walks)から導かれるグラフ構造の深さに基づく表現を用いて、新たなグラフ畳み込みニューラルネットワーク(GCNN)アーキテクチャを提案する。これを量子ベースの部分グラフ畳み込みニューラルネットワーク(Quantum-based Subgraph Convolutional Neural Networks, QS-CNNs)と呼ぶ。この新アーキテクチャは、グラフ内のグローバルなトポロジカル構造とローカルな接続構造の両方を捉えることができる。具体的には、各頂点に対して量子ウォークを用いてK層の拡張部分グラフ(expansion subgraphs)の族を構築し、グラフ内に含まれる部分構造のグローバルなトポロジー配置情報を保持する。その後、これらの部分グラフ上に固定サイズの畳み込みフィルタを設計し、データに存在するマルチスケールなパターンを特徴づける。その考え方は、ある頂点を根とするすべての部分グラフ全体にわたって畳み込みフィルタをスライドさせることで、グリッドデータにおける標準的な畳み込み操作と同様のローカル特徴を抽出することにある。8つのグラフ構造データセットを用いた実験により、QS-CNNsアーキテクチャがノード分類およびグラフ分類というタスクにおいて、14の最先端手法を上回る性能を発揮できることを示した。