17日前
病理画像解析におけるエンドツーエンドセルR-CNNを用いたパノプティックセグメンテーション
{Si-Qi Liu, Yang song, Weidong Cai, Heng Huang, Haozhe Jia, Donghao Zhang, Dongnan Liu, Yong Xia}
要約
各種がん細胞の形態的特徴は、病理学者ががんの進行段階を判断する上で不可欠な情報である。定量的な形態情報の取得を目的として、本研究では病理画像におけるパンスペクティックセグメンテーション(panoptic segmentation)を実現するエンド・ツー・エンドネットワークを提案する。近年、多数の手法が発表されており、主にセマンティックレベルまたはインスタンスレベルでの細胞セグメンテーションに焦点を当てている。既存の細胞セグメンテーション手法とは異なり、本手法は、背景など重複度の高い領域において、物体の検出・局在化およびピクセルレベルのクラス情報を一元的に処理する。この統合的アプローチは、クラス固有の損失関数に代えて、新規に提案されたセマンティック損失、領域提案ネットワーク(RPN)のバウンディングボックス損失、RPNの分類器損失、セグメンテーションヘッドの背景-前景分類器損失、提案する細胞オブジェクトのバウンディングボックス損失、および細胞オブジェクトのマスク損失を同時に最適化することによって実現される。実験結果から、本手法は2017年MICCAIデジタル病理学チャレンジデータセットにおいて、最先端の手法を上回る性能を発揮するとともに、パンスペクティックセグメンテーションという課題に対して、効果的かつエンド・ツー・エンドな解決策を提供することが示された。