11日前
PADCLIP:無監督ドメイン適応におけるCLIPにおける適応的デバイアス除去を用いた擬似ラベル付け
{Chen-Nee Chuah, Kah Kuen Fu, Xuelu Li, Cong Phuoc Huynh, Jun Wu, Ning Zhou, Noranart Vesdapunt, Zhengfeng Lai}

要約
従来の教師なしドメイン適応(Unsupervised Domain Adaptation, UDA)は、ラベル付きのソースドメインを活用してラベルなしのターゲットドメインにおける学習タスクに取り組む手法である。しかし、ソースドメインとターゲットドメインの間に大きなドメインギャップが存在する場合、このアプローチはさらに困難となる。より現実的な設定として、大規模な事前学習モデルを用いてドメインギャップを埋めることが検討されている。例えば、CLIPはゼロショット一般化性に優れており、ドメインギャップを埋める上で有望な性能を示している。しかしながら、従来のファインチューニングをターゲットドメインに特化して適用すると、CLIPは「悲劇的忘却(catastrophic forgetting)」という問題に直面する。すなわち、新しいドメインに関する知識が迅速に事前学習済みの知識を上書きし、性能が半分近くまで低下してしまう。本研究では、過剰な学習を回避するための学習率調整を可能にする「悲劇的忘却評価指標(Catastrophic Forgetting Measurement, CFM)」を提案する。さらに、CLIPのゼロショット予測を活用し、我々が提案するモーメンタムとCFMを用いた因果推論の調整により、「CLIPにおける適応的バイアス除去付き擬似ラベル設定(Adaptive Debiasing in CLIP, PADCLIP)」を構築する。PADCLIPは、ソースドメインとターゲットドメインをエンドツーエンドで学習可能であり、追加の計算コストを伴わない。4つの公開データセットにおいて最良の結果を達成し、特にDomainNetでは18.5%の顕著な精度向上を実現した。