
要約
本稿では、ネストされた名前付きエンティティ認識(nested NER)のための新たな手法を提案する。本手法は階層的なアプローチであり、従来の第二-bestパス認識手法を拡張したもので、最良パスの影響を明示的に排除する点が特徴である。各時刻において一連の隠れ状態を維持し、それらを適切に選択的に活用することで、各レベルにおける認識に異なる潜在関数を構築する。さらに、内部のエンティティを先に認識する戦略が、従来の外部から順に認識する方式よりも優れた性能を発揮することを示している。本手法の有効性と効率性を、ACE2004、ACE2005、GENIAの各データセット上で広範な実験結果を用いて検証した。