
要約
我々は、実験室(wet-lab)プロトコル共有タスクにおける名前付きエンティティ認識(NER)および関係認識(RE)を対象として、ニューラル全探索アプローチを提案する。本手法では、BERTをベースに、すべての可能なスパンを潜在的なエンティティ表記として列挙し、深層ニューラルネットワークを用いてそれらをエンティティタイプまたは「非エンティティ」に分類することでNERを実現する。関係抽出タスクにおいては、NERの予測結果または与えられた正解エンティティ(gold mentions)をもとに、すべての可能なトリガー・引数ペアを構築し、それらを関係タイプまたは「非関係」に分類する。NERタスクにおいては、参加システムの中で3位のFスコア76.60%を達成した。関係抽出タスクでは、Fスコア80.46%を記録し、関係抽出・認識タスクにおいてトップシステムとなった。さらに、本モデルを実験室プロトコルコーパス(WLPC)に基づくベースラインモデルおよび動的グラフに基づく情報抽出システム(DyGIE)と比較した。