
要約
近年、シーケンス・トゥ・シーケンスモデルは、多数の意味解析タスクにおいて顕著な性能を達成している。しかし、これらのモデルは利用可能な言語資源を十分に活用していないことが多く、適切に活用すれば、さらに性能を向上させられる可能性がある。ニューラル機械翻訳分野における研究から、このような情報の活用には大きな潜在力があることが示されており、特にマルチエンコーダー構成を用いる場合に顕著である。本研究では、対話表現構造解析(Discourse Representation Structure Parsing)というタスクの性能向上を目指し、多様な意味的および構文的リソースを活用する。その結果、(i) 言語的特徴量はニューラル意味解析において有益であることが示され、(ii) これらの特徴量を追加する最良の手法は、複数のエンコーダーを用いるアプローチであることが明らかになった。