18日前

疎なGPSデータから移動ウィンドウSVM分類を用いたハイブリッド輸送モードの推定

{Ioannis Tsapakis, Tao Cheng, James Haworth, Adel Bolbol}
要約

移動行動および移動需要の理解は、世界各国の交通関係者および機関にとって常に重要な課題である。近年、GPS機器などを用いて収集された位置データから自動的に交通手段を推定する試みがなされており、従来の移動日記調査にかかる時間および予算コストを大幅に削減することが可能となる。しかし、これまでの研究においては、データ収集(サンプルサイズ、調査期間、データの粒度)、変数の選定(または変数の組み合わせ)、推定手法(学習に用いる交通手段の種類数)といった観点で、いくつかの制約が指摘されている。本研究では、こうした推定プロセスにおけるこれらの側面を包括的に理解することを目的とする。具体的には、GPSデータを自動的に車両、徒歩、自転車、地下鉄、電車、バスの6種類の交通手段に分類する分類問題に取り組む。まず、分類に寄与する可能性のある変数を検討し、その識別力(discriminatory power)を統計的に定量的に評価する。その後、サポートベクターマシン(SVM)を基盤とする新しい推定フレームワークを提案し、その有効性を検証する。本フレームワークは、従来の研究で避けられてきた粗粒度のGPSデータを用いて検証された結果、分類精度88%を達成し、カッパ統計量(Kappa statistic)もほぼ完全な一致を示すという有望な結果を得た。