
要約
シンボリック手法とサブシンボリック手法を統合するアプローチは、人工知能(AI)分野における研究課題がますます複雑化し、より高度な理解能力が求められる中で、有望な戦略として注目されている。ターゲット指向型の文書ベース金融センチメント分析(Targeted Aspect-based Financial Sentiment Analysis; TABFSA)はそのような複雑なタスクの一つであり、情報抽出、特徴の明確化、ドメイン適応といった複数の課題を含んでいる。一般向けセンチメント分析においては、外部知識の活用が有効であることが実証されているが、金融分野における応用についてはまだ十分に検討されていない。しかし、現在の最先端の金融センチメント分析(Financial Sentiment Analysis; FSA)モデルは、外部知識の重要性を軽視している。このギャップを埋めるために、我々は注意機構を備えたCNNとLSTMを用いて、複数の外部知識源を事前学習済み言語モデルの微調整プロセスに戦略的に統合する手法を提案する。FiQA Task 1およびSemEval 2017 Task 5のデータセットを用いた実験の結果、外部知識を活用したモデルは、単純な深層学習モデルと比較して体系的に性能向上を示し、一部のモデルは、特徴的センチメント分析の誤差という指標において、既存の最先端結果を上回ることを確認した。