
要約
新たなボトムアップ型視覚的注目度モデルとして、グラフベース視覚的注目度(Graph-Based Visual Saliency: GBVS)が提案された。本モデルは2段階のプロセスから構成される。まず、特定の特徴チャネル上で活性化マップを生成し、次に、顕著性を強調しつつ他のマップとの統合を可能にする方法でそれらを正規化する。このモデルは構造が単純であり、並列処理が自然に実現可能である点で、生物学的に妥当性を持つ。108枚の自然画像に対して749種類の変形に対して人間の視線固定点を予測する際、人間ベースの基準(control)のROC面積の98%を達成しているのに対し、古典的手法であるItti & Koch([2]、[3]、[4])はわずか84%にとどまる。