12日前

GaitPart:歩行認識のための時系列部品ベースモデル

{ Zhiqiang He, Qing Li, Yongzhen Huang, Jiannan Chi, Saihui Hou, Xu Liu, Chunshui Cao, Yunjie Peng, Chao Fan}
GaitPart:歩行認識のための時系列部品ベースモデル
要約

歩行認識は、長距離における個人の歩行パターンを識別するために応用される、最も有望なビデオベースの生体認証技術の一つである。現在のところ、大多数の歩行認識手法は、人体全体を一つの単位として扱い、時空間表現を構築している。しかし、我々は、歩行中に人体の異なる部位が明確に異なる視覚的外観および運動パターンを示していることに着目した。最近の文献では、人体の部分特徴を用いた記述が、個人識別性能の向上に寄与することが実証されている。これらの知見を統合して、人体の各部位にはそれぞれ独自の時空間表現が必要であると仮定した。そのうえで、本研究では新たな部分ベースのモデル「GaitPart」を提案し、性能向上の観点から二つの効果を達成した。第一に、部分レベルの空間特徴の細分化学習を強化するため、畳み込み演算の新規応用として「フォーカル畳み込み層(Focal Convolution Layer)」を導入した。第二に、「微運動捕捉モジュール(Micro-motion Capture Module: MCM)」を提案し、GaitPartには事前に定義された人体部位に対応する複数の並列MCMを設けた。特に注目すべきは、MCMが歩行タスクにおける時系列モデリングの新たなアプローチであり、周期的な歩行において冗長な長距離時系列特徴ではなく、短距離時系列特徴に焦点を当てている点である。CASIA-BおよびOU-MVLPという、最も代表的な二つの公開データセットを用いた実験により、本手法が複数の標準ベンチマークにおいて新たな最先端性能を達成することが豊富に示された。ソースコードは、https://github.com/ChaoFan96/GaitPart にて公開される予定である。