8日前
ステレオ画像の空間分解能をパララックス事前情報を用いて向上させる
{Seung-Hwan Baek, Min H. Kim, Inchang Choi, Daniel S. Jeon}

要約
本稿では、視差(parallax)に関する事前知識を活用することで、ステレオ画像の空間分解能を向上させる新しい手法を提案する。従来のステレオ画像処理は、ステレオ画像から深度を推定することに焦点を当ててきたが、本手法は視差の推定ではなく、ステレオ画像を用いて空間分解能の向上を目的とする。ステレオ画像から空間分解能を向上させる際の重要な課題は、サブピクセルレベルの精度で対応するピクセルを正確に登録することである。従来のステレオ画像処理では視差がピクセル単位で計算されるため、空間分解能向上の目的には直接的に不適切である。そこで、二段階のネットワークを共同学習させることで、ステレオ画像データセットから視差に関する事前知識を学習する。第一段階のネットワークは、輝度成分におけるステレオ画像の空間分解能向上を学習し、第二段階のネットワークは、入力画像の高分解能輝度成分と色成分から高分解能カラー画像を再構成する能力を学習する。この二段階の共同ネットワークにより、単一画像の超解像法よりも顕著に空間分解能の向上が達成される。本手法は、任意のステレオ深度画像化手法に直接適用可能であり、ステレオ画像の空間分解能を効果的に向上させることが可能である。