15日前
DIAT-μ RadHAR(マイクロドップラー符号データセット)およびμ RadNet(軽量DCNN)—人間の疑わしい行動認識向け
{Arockia Bazil Raj A, Sunita Vikrant Dhavale, Harish C. Kumawat, Mainak Chakraborty}
要約
国家安全の観点から、レーダー微ドップラー(m-D)シグネチャに基づく異常な人間行動の識別は重要性を増している。これに関連し、国境地域や保護区域・警備区域、民間の暴力的抗議活動などにおけるテロ行為の早期検出および警戒は不可欠である。このような背景のもと、軍用這い這い歩行、軍用走行、銃を所持したジャンプ、軍用行進、ボクシング、石投げ・手榴弾投擲といった異常行動を自動的に識別するシステムの開発が、深層畳み込みニューラルネットワーク(DCNN)モデルが持つ深層特徴抽出能力に起因して急速に進展している。本研究の付加価値として、当研究室のレーダーシステム実験室にてXバンド連続波(CW)10 GHzレーダーを開発し、上記の異常行動に対応するm-Dシグネチャの取得に活用した。より現実的なデータセットの構築を目的として、身長・体重・性別が異なる複数の人間ターゲットに、10 m~0.5 kmの異なる距離および0°、±15°、±30°、±45°の異なるターゲットアスペクト角で、上記の異常行動を実施させた。さらに、構築されたDIAT-μRadHARデータセット(3780サンプルを含む)を用いて、軽量なDCNNアーキテクチャ(μRadNet)を設計・学習した。μRadNetの性能および識別精度を統計的に評価し、最先端(SOTA)のCNNモデルと比較した結果、μRadNetは全体分類精度99.22%、パラメータ数0.09M、浮動小数点演算量(FLOPs)0.40Gを達成し、誤検出・誤検出率も極めて低く、SOTAモデルを上回る性能を示した。設計された軽量型μRadNet DCNNモデルの時間複雑度は0.12秒であり、実装デバイス上でのリアルタイム処理に適していることが裏付けられた。