11日前
DeepEMGNet:ALSおよび正常EMG信号の効率的区別への応用
{Yanhui Guo, Erkan Deniz, Varun Bajaj, Mehmet Gedikpinar, Yaman Akbulut, Abdulkadir Sengur}
要約
本稿では、筋萎縮性側索硬化症(ALS)および正常な筋電図(EMG)信号の効率的な分類を実現する深層学習手法を提案する。EMG信号は、ALSをはじめとする神経筋疾患の解析に有効な情報を提供する。ALSは進行性に運動ニューロンを破壊する代表的な中枢神経系疾患である。これまでのEMG信号分類に関する研究は、主に統計的信号処理、ウェーブレット解析、経験モード分解(EMD)といった数個の基本的な信号処理手法に焦点を当てていた。本研究では、それらとは異なるアプローチとして、EMG信号の時間周波数(TF)表現と畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を組み合わせた手法を実装した。TF表現には短時間フーリエ変換(STFT)を採用した。CNNのアーキテクチャには、2層の畳み込み層、2層のプーリング層、1層の全結合層および損失関数層を設けた。提案手法の有効性は、公開されているEMGデータセットを用いて検証された。このデータセットには、89例のALS信号および133例の正常EMG信号が含まれており、サンプリング周波数は24 kHzである。実験結果から、96.69%の分類精度が達成された。また、他の既存手法と比較した結果、本手法の優位性が確認された。