要約
分子類似性が、先行する反応例に類推することで、一工程の逆合成分解を提案および順位付けする上で、驚くほど効果的な指標であることを示した。開発されたアプローチは、既知の反応データコアに基づく暗黙的な逆合成戦略を模倣するものであり、化学的知識を明示的にエンコードする必要がない。特許文献から抽出した40,000件の反応を知識ベースとして用いることで、5,000件のテスト反応のうち74.1%において、記録された反応物が上位10位以内の予想前駆体として挙げられ、本手法の有効性を定量的に裏付ける結果が得られた。さらに、この一工程戦略を多工程経路設計に拡張し、2つの代表的な医薬品についてその実現可能性と応用について検討した。