
要約
顔認識に高次元(例:10万次元)の特徴量を用いることは、その後の学習、計算、保存の面で困難を招くため、好ましくないと考えられてきた。このため、高次元特徴量の活用に関するさらなる探求が阻まれていた。本論文では、高次元特徴量の性能について検討する。まず、実証的に高次元性が高性能を達成する上で極めて重要であることを示す。単一タイプの局所バイナリパターン(LBP)記述子に基づく10万次元の特徴量は、低次元バージョンおよび最先端手法と比較して顕著な性能向上を達成している。さらに、本研究では高次元特徴量の実用化を実現した。提案するスパース射影手法「回転スパース回帰(rotated sparse regression)」を用いることで、計算量およびモデル保存容量を100倍以上削減しつつ、精度の質を損なうことなく実現した。