要約
深層学習(DL)は、非線形モデル化能力およびエンド・ツーエンド最適化の特性を備えており、ハイパースペクトル画像(HSI)分類において大きな潜在能力を示している。尽管DLに基づく手法の優れた性能が確認されているものの、依然としていくつかの課題が存在する。一方で、既存のDLフレームワークは通常、一次統計的特徴量に依拠しているが、二次以降の高次統計的特徴量の活用はほとんど行われていない。他方で、層数や畳み込みカーネルサイズなど複雑なハイパーパラメータの最適化は時間的にも非常に負荷が高く、設計されたDLフレームワークの解釈性を損なう要因となっている。これらの課題を克服するために、本研究では新たな注目機構を搭載した二次統計プーリングネットワーク(A-SPN)を提案する。まず、HSIのスペクトル・空間情報をモデル化する一次特徴演算子を設計した。次に、識別性および代表的な特徴をモデル化する注目機構付きの二次プーリング(A-SOP)演算子を構築した。最後に、分類のために全結合層とソフトマックス損失関数を用いる。提案手法はエンド・ツーエンドの枠組みで二次統計的特徴量を取得可能である。さらに、A-SPNは複雑なハイパーパラメータチューニングを必要としないため、解釈性が高く、分類タスクへの適用も容易である。3つの代表的なハイパースペクトルデータセットを用いた実験結果から、限られた学習サンプル条件下でも、一般化性能、分類精度、収束速度、計算複雑性の面で、従来の手法および最先端のDLベースHSI分類手法を上回ることが示された。