
要約
品詞タグ付け(Part-of-speech tagging, POS tagging)は、自然言語処理(NLP)における古典的なタスクである。多くのツールやコーパスが提案されてきたが、特に広く話されている言語に対しては特に顕著である。しかし、これらはユーザー利用許諾の制限、タグセットの規模、あるいはすでに最先端の技術から外れているアプローチといった課題を抱えている。本稿では、既存のフランス語コーパス(UD French-GSD)を拡張したANTILLESを提案する。この拡張版は、語形論的特徴(性、数、時制など)を活用して得られた独自のタグセットを含み、初期バージョンの16タグに対し、65タグを採用している。また、本コーパスに基づき、最新の最先端技術を反映した複数のフランス語用POSタグ付けツールを実装した。本コーパスおよびPOSタグ付けツールは、完全にオープンで、自由に利用可能である。