3ヶ月前

単一画像内における内在的ノーマルプロトタイプの探索によるユニバーサル異常検出

Luo, Wei, Cao, Yunkang, Yao, Haiming, Zhang, Xiaotian, Lou, Jianan, Cheng, Yuqi, Shen, Weiming, Yu, Wenyong
単一画像内における内在的ノーマルプロトタイプの探索によるユニバーサル異常検出
要約

異常検出(Anomaly Detection, AD)は産業用検査において不可欠であるが、従来の手法は通常の訓練データから得られた参照画像とテスト画像を「比較」することに依存している。しかし、外観や位置の変動により、これらの参照画像とテスト画像のアライメントが複雑化し、検出精度に制限をもたらすことがある。本研究では、大多数の異常が局所的な変化として現れるという事実に着目する。すなわち、異常画像内にも依然として価値ある正常情報が保持されていることを確認した。我々は、この情報が有用であり、異常と同様に同じ画像から起源するため、異常とより整合性が高い可能性があると主張する。したがって、訓練データからの外部的な正常性に依存するのではなく、テスト画像から直接内在的な正常プロトタイプ(Intrinsic Normal Prototypes, INPs)を抽出する新しい手法、INP-Formerを提案する。具体的には、正常トークンを線形結合することでINPを表現するINPエクストラクタを導入し、テスト画像の正常性を忠実に表現できるようにするためのINP一貫性損失(INP Coherence Loss)を提案する。得られたINPは、INPガイド付きデコーダを制御し、正常トークンのみを再構成する。再構成誤差が異常スコアとして利用される。さらに、学習中に最適化が困難なサンプルを優先的に扱うためのソフトマイニング損失(Soft Mining Loss)も提案する。INP-Formerは、MVTec-AD、VisA、Real-IADの各データセットにおいて、単一クラス、多クラス、少数ショットADタスクで最先端の性能を達成し、ADにおける汎用的かつ普遍的なソリューションとしての位置づけを確立した。特に注目すべきは、INP-Formerが一部のゼロショットAD能力を示している点である。コードは以下のURLから公開されている:https://github.com/luow23/INP-Former。