17日前

睡眠分析のための基盤モデル構築に向けて:マルチモーダルハイブリッド自己教師学習フレームワークを用いた研究

Cheol-Hui Lee, Hakseung Kim, Byung C. Yoon, Dong-Joo Kim
睡眠分析のための基盤モデル構築に向けて:マルチモーダルハイブリッド自己教師学習フレームワークを用いた研究
要約

睡眠は人間の健康および生活の質を維持するために不可欠である。睡眠中の生理信号を分析することは、睡眠の質を評価し、睡眠障害を診断する上で極めて重要である。しかし、臨床医による手動診断は時間と労力を要し、主観的な側面も伴う。深層学習の進展により自動化が進んだものの、これらのアプローチは依然として大規模なラベル付きデータセットに強く依存している。本研究では、多モーダルなハイブリッド自己教師学習フレームワークであるSynthSleepNetを提案する。このモデルは、多様なモダリティ(脳波(EEG)、眼運動(EOG)、筋電図(EMG)、心電図(ECG))間の補完的な特徴を効果的に活用するため、マスク予測と対比学習を統合した構造を採用しており、ポリソムノグラフィ(PSG)データの高表現力な特徴を学習可能である。さらに、Mambaに基づく時系列的文脈モジュールを導入し、信号間の文脈情報を効率的に捉えることが可能となった。SynthSleepNetは、睡眠ステージ分類、無呼吸検出、低呼吸検出という3つの下流タスクにおいて、最先端手法を上回る性能を示した。各タスクの正解率は、それぞれ89.89%、99.75%、89.60%であった。また、ラベルが限られた半教師あり学習環境でも、同様のタスクで87.98%、99.37%、77.52%の精度を達成し、高いロバスト性を示した。これらの結果は、SynthSleepNetがPSGデータの包括的解析における基盤的ツールとしての潜在能力を示している。他の手法と比較して、複数の下流タスクにおいて総合的に優れた性能を発揮する本モデルは、睡眠障害のモニタリングおよび診断システムの新たな基準を確立することが期待される。

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