インフルエンス作戦における協調的リプライ攻撃：特徴化と検出

連携された返信攻撃（coordinated reply attacks）は、オンラインでの影響力操作やその他の連携キャンペーンにおいて観察される戦術であり、特定の個人を支援または攻撃し、あるいはその人物やフォロワーに影響を与えることを目的としている。こうした戦術が公共の意見に与える潜在的な影響は大きいものの、これまでの研究では、この戦術の分析や検出手法の構築に至っていなかった。本研究では、Twitterにおける影響力操作の文脈において、連携された返信攻撃の特性を明らかにした。分析の結果、こうした攻撃の主な標的はジャーナリスト、報道機関、政府関係者、政治家などの影響力を持つ人物であることが判明した。本研究では、2つの教師あり機械学習モデルを提案する。1つは、ツイートが返信攻撃の標的となっているかどうかを分類するモデルであり、もう1つは、標的ツイートに返信するアカウントが連携攻撃の一環であるかどうかを分類するモデルである。これらの分類器は、それぞれAUCスコア0.88および0.97を達成した。これらの結果から、返信攻撃に関与するアカウントは検出可能であり、攻撃の標的となったアカウント自体が、影響力操作の検出に向けたセンサーとして機能しうることが示された。