2ヶ月前
NeuroNet: 単一チャンネルEEGを使用した睡眠ステージ分類のための新しいハイブリッド自己教師あり学習フレームワーク
Cheol-Hui Lee; Hakseung Kim; Hyun-jee Han; Min-Kyung Jung; Byung C. Yoon; Dong-Joo Kim

要約
睡眠ステージの分類は、睡眠障害の診断や睡眠品質の評価において重要な側面です。しかし、医師が行う従来の手動スコアリングプロセスは時間のかかるものであり、人間の偏りに影響を受けやすいという問題があります。深層学習の最近の進歩により、睡眠ステージ分類の自動化が大幅に推進されました。しかしながら、ラベル付きの大規模データセットが必要であることや、人間によって生成された注釈に内在する偏りなどの課題が依然として存在しています。本論文では、NeuroNet(ニューロネット)と呼ばれる自己監督学習(Self-Supervised Learning, SSL)フレームワークを紹介します。NeuroNetは、対照学習タスクとマスク予測タスクを統合することで、ラベルなし単一チャンネルの睡眠脳波(Electroencephalogram, EEG)信号を効果的に活用することを目指しています。3つのポリソムノグラフィー(Polysomnography, PSG)データセットを用いた広範な実験を通じて、NeuroNetは既存のSSL手法よりも優れた性能を示しました。さらに、本研究ではMambaベースの一時的なコンテキストモジュールを提案し、異なるEEGエポック間の関係性を捉えることを可能にしました。NeuroNetとMambaベースの一時的なコンテキストモジュールを組み合わせることで、限られた量のラベル付きデータでも最新の教師あり学習手法に匹敵するか、それ以上の性能を達成することが示されています。本研究は睡眠ステージ分類における新たな基準を確立し、将来の睡眠解析に関する研究や応用に道を開くことが期待されています。