11日前

プロプライオセプションはすべてである:ボレアル林における地形分類

Damien LaRocque, William Guimont-Martin, David-Alexandre Duclos, Philippe Giguère, François Pomerleau
プロプライオセプションはすべてである:ボレアル林における地形分類
要約

最近のフィールドロボティクス分野における研究は、さまざまな地形に対する耐障害性(レジリエンス)の重要性を強調している。特に、北半球に広がるボレアル林は、オフロード自律走行において考慮すべき多様な移動制限要因を有する地形が存在する。また、地球上で最も広大な陸上バイオームの一つであるため、将来的に自律走行車両がますます普及が予想される領域でもある。本研究では、こうした課題に対処するために、本質的センシング(プロプライオセプティブ)に基づく地形分類(Terrain Classification: TC)を目的とした公開データセット「BorealTC」を提案する。本データセットは、Husky A200ロボットに搭載されたセンサにより収集され、インエーシャル測定装置(IMU)、モータ電流、ホイールオドメトリのデータを合計116分間収録しており、主に雪、氷、シルトロームといった典型的なボレアル林の地形に焦点を当てている。最先端の他のデータセットと併用することで、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)と新規の状態空間モデル(SSM)に基づくMambaアーキテクチャの両方を、地形分類タスクにおいて評価した。驚くべきことに、CNNは個々のデータセットではMambaを上回る性能を示すが、両データセットを統合して学習させると、Mambaがより高い分類精度を達成することが明らかになった。さらに、データ量の増加に伴ってMambaの学習能力がCNNよりも優れていることも示した。また、2つのTCデータセットの組み合わせにより、地形の特性と対応する潜在空間(latent space)が構築可能であることを明らかにした。本研究では、データセットの統合が分類性能に与える影響についても議論した。本研究のソースコードおよびデータセットは、公開されており、以下のURLからアクセス可能である:https://github.com/norlab-ulaval/BorealTC。