
要約
新しいベイジアンフレームワークが提案され、このフレームワークは1つのビデオフレームから次のフレームへのホモグラフィをアフィン変換を通じて明示的に関連付けつつ、キーポイントの不確実性を明示的にモデル化します。従来の文献では、連続するフレーム間の微分ホモグラフィが使用されてきましたが、ベイジアン設定での使用は行われていませんでした。ベイジアン手法が適用された例では、カメラの動きが十分にモデル化されておらず、キーポイントは確定的なものとして扱われていました。提案される方法である「追跡されたキーポイントからのベイジアンホモグラフィ推定(Bayesian Homography Inference from Tracked Keypoints: BHITK)」は、2段階カルマンフィルターを用いており、既存の手法を大幅に改善しています。既存のキーポイント検出手法はBHITKと簡単に組み合わせることができ、これにより計算コストが低く洗練度も低い手法でも、多くのホモグラフィ評価指標において最先端のアプローチを上回ることができます。さらに、独自開発したホモグラフィ注釈ツールを使用してWorldCupおよびTS-WorldCupデータセットのホモグラフィ注釈が改良され、公開されています。改良されたデータセットは統合され、「統合・改良版WorldCup(Consolidated and Refined WorldCup: CARWC)」データセットとして公開されました。