11日前

BigVSAN:スライシング対抗ネットワークを用いたGANベースのニューラルボコーダの性能向上

Takashi Shibuya, Yuhta Takida, Yuki Mitsufuji
BigVSAN:スライシング対抗ネットワークを用いたGANベースのニューラルボコーダの性能向上
要約

生成対抗ネットワーク(GAN)を基盤とするボコーダは、リアルタイムよりも高速に高精細な音声波形を合成できるため、近年において広く研究されている。しかし、既存の報告では、大多数のGANが特徴空間における本物と偽物のデータを区別する最適な射影(projection)を獲得できていないことが指摘されている。文献では、特徴空間での最適射影を探索可能な改良型GAN学習フレームワークであるスライス型対抗ネットワーク(Slicing Adversarial Network, SAN)が、画像生成タスクにおいて有効であることが示されている。本稿では、SANの音声合成(ボコーディング)タスクへの有効性を検証する。この目的のため、多数のGANベースボコーダが採用している最小二乗GAN(Least-Squares GAN)の損失関数を、SANの要件を満たすように修正する手法を提案する。実験の結果、BigVGANを含む多数のGANベースボコーダにおいて、わずかな修正でSANの導入により性能が向上することが明らかになった。本研究のコードは、https://github.com/sony/bigvsan にて公開されている。

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