17日前

dacl10k:セマンティック橋梁損傷セグメンテーションのベンチマーク

Johannes Flotzinger, Philipp J. Rösch, Thomas Braml
dacl10k:セマンティック橋梁損傷セグメンテーションのベンチマーク
要約

鉄筋コンクリート構造物の欠陥(Reinforced Concrete Defects: RCDs)を信頼性高く識別することは、世界で最も一般的な橋梁形式であるコンクリート橋の構造的健全性、交通安全性、および長期的な耐久性を評価する上で極めて重要である。しかしながら、RCDの認識に用いられる既存のデータセットは、サイズおよび損傷クラスの多様性の点で限定的であり、実世界の状況における実用性やベンチマークとしての役割に疑問を呈している。本研究における貢献は、「dacl10k」と呼ばれる、マルチラベルセマンティックセグメンテーションを目的とした極めて多様なRCDデータセットである。dacl10kは、実際の橋梁点検から得られた9,920枚の画像を含み、12の損傷クラスおよび橋梁の健全性評価と対応策(例えば修復工事、交通量制限、橋梁閉鎖など)に重要な役割を果たす6つの橋梁部材を明確に区別している。さらに、dacl10kに対するベースラインモデルを検討し、その性能を評価した。最良のモデルはテストセットにおいて平均交差率(mean Intersection-over-Union)0.42を達成した。dacl10kおよび本研究で提示したベースラインモデルは、研究者および実務家向けに公開され、橋梁点検分野におけるセマンティックセグメンテーションの観点から、画像数およびクラス多様性の点で現在最も規模の大きなデータセットとして位置づけられる。

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