11日前
デュアルベイズResNet:心雑音検出のためのディープラーニングアプローチ
Benjamin Walker, Felix Krones, Ivan Kiskin, Guy Parsons, Terry Lyons, Adam Mahdi

要約
本研究では、当チーム「PathToMyHeart」が2022年ジョージ・B・ムーディ PhysioNet Challenge に貢献した内容を報告する。本研究では2つのモデルを実装した。1つ目のモデルは、二重ベイジアンResNet(DBRes)であり、各患者の心音記録を重複するログメルスペクトログラムに分割する。これらのスペクトログラムに対して、2つの二値分類を実施する:「存在 vs. 知られずまたは不存在」と「未知 vs. 存在または不存在」。これらの分類結果を統合することで、患者ごとの最終分類を導出する。2つ目のモデルは、DBResの出力に人口統計データおよび信号特徴量をXGBoostを用いて統合したモデルである。DBResは、隠しテストセットにおける雑音(マーミュア)分類において、最高の加重精度(weighted accuracy)0.771を達成し、マーミュアタスクで4位の成績を収めた。一方、臨床予後タスク(本研究では無視した)では、コスト12637で17位となった。訓練データのホールドアウトサブセットにおいて、人口統計データと信号特徴量を統合することで、DBResの精度は0.762から0.820へ向上した。しかしながら、加重精度は0.780から0.749へと低下した。本研究の結果から、ログメルスペクトログラムは心音記録の有効な表現として適していることが示された。また、ベイジアンネットワークは強力な教師あり分類性能を発揮することが確認され、三値分類問題を2つの二値分類問題に分割して処理することで、加重精度の向上が得られたことが明らかになった。