17日前

Brainomaly:アノテーションなしT1強調脳MRI画像を用いた教師なし神経疾患検出

Md Mahfuzur Rahman Siddiquee, Jay Shah, Teresa Wu, Catherine Chong, Todd J. Schwedt, Gina Dumkrieger, Simona Nikolova, Baoxin Li
Brainomaly:アノテーションなしT1強調脳MRI画像を用いた教師なし神経疾患検出
要約

医療画像分野における深層ニューラルネットワークの活用は、特に稀少疾患において大規模なアノテーション付きデータセットを取得することが困難であるため、挑戦的である。こうしたデータのアノテーションには高額なコスト、時間および人的労力が伴う。このような状況下で、教師なし疾患検出手法、特に異常検出(anomaly detection)は、人的作業を大幅に削減できる。従来の異常検出手法は、主に健康な被験者の画像からの学習に焦点を当てているが、実世界のデータセットは健康者と病変を有する被験者が混在したアノテーションのない画像で構成されることが多く、そのような状況に対応する必要がある。近年の研究では、こうしたアノテーションのない混合画像を活用することで、教師なし疾患・異常検出の性能が向上することを示している。しかし、これらの手法は登録済み神経画像に特有の知識を活用していないため、神経疾患の検出性能は十分ではない。この課題に対処するため、本研究では神経疾患検出に特化したGANベースの画像間変換手法「Brainomaly」を提案する。Brainomalyは、神経画像に適したカスタマイズされた画像間変換を提供するとともに、アノテーションのない混合画像を活用することで、神経疾患検出性能を大幅に向上させる。さらに、アノテーションのないサンプルを用いた推論におけるモデル選択問題に対処するため、疑似AUC(pseudo-AUC)という新たな評価指標を提案し、Brainomalyの検出性能をさらに強化した。広範な実験およびアブレーション研究の結果、公開データセットを用いたアルツハイマー病検出および機関内データセットを用いた頭痛検出において、Brainomalyは既存の最先端の教師なし疾患・異常検出手法を大きく上回る性能を示した。本研究のコードは、https://github.com/mahfuzmohammad/Brainomaly にて公開されている。