11日前

時系列知識グラフにおける教師なしエンティティアライメント

Xiaoze Liu, Junyang Wu, Tianyi Li, Lu Chen, Yunjun Gao
時系列知識グラフにおける教師なしエンティティアライメント
要約

エンティティアライメント(Entity Alignment, EA)は、異なる知識グラフ(Knowledge Graph, KG)間の同等エンティティを同定する基本的なデータ統合タスクである。時系列知識グラフ(Temporal Knowledge Graph, TKG)は、従来の知識グラフに時刻情報を導入することで拡張されたものであり、近年注目を集めている。最先端の時系列対応EA研究では、TKGに内在する時系列情報がEAの性能向上に寄与することが示されている。しかし、既存の研究ではTKGにおける時系列情報の利点を十分に活用できていない。また、事前にエンティティペアの初期アライメント(seed alignment)を設定するアプローチを採用しているため、人的作業が伴い、非効率な傾向がある。本論文では、関係性情報と時系列情報を効果的に融合することで、TKG上でのEAを実現する手法「DualMatch」を提案する。DualMatchは、TKG上のEAを重み付きグラフマッチング問題に定式化する。具体的には、教師なしの手法を備えており、初期アライメントを必要とせずにEAを実行可能である。DualMatchは以下の2段階から構成される:(i) 新たなラベルフリー型エンコーダ「Dual-Encoder」を用いて、時系列情報と関係性情報を別々に埋め込み表現に変換する;(ii) 新たなグラフマッチングベースのデコーダ「GM-Decoder」を用いて、両情報を統合し、アライメント結果を生成する。この構造により、DualMatchは教師あり/教師なしの設定の両方でTKG上でのEAを実行可能であり、時系列情報を効果的に捉える能力を有している。3つの実世界TKGデータセットを用いた広範な実験の結果、DualMatchは、既存の最先端手法と比較して、H@1において2.4%~10.7%、MRRにおいて1.7%~7.6%の性能向上を達成した。

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