ウィンドウ正規化:不均一な点密度を統一することで点群理解を向上させる

3次元点群の理解において、ダウンサンプリングおよび特徴抽出は不可欠なプロセスである。従来の手法は、点群内の異なる部位における点密度の不均一性という制約に直面している。本研究では、ダウンサンプリング段階の限界を分析し、事前抽象化グループ別ウィンドウ正規化モジュール(pre-abstraction group-wise window-normalization module)を提案する。特に、ウィンドウ正規化法を用いて、点群内の異なる部位における点密度を統一する。さらに、テクスチャ情報および空間情報を含む多様な特徴を取得するため、グループ別戦略を導入する。また、局所的特徴とグローバル特徴のバランスを取るために、事前抽象化モジュールを提案している。広範な実験により、本モジュールが複数のタスクにおいて優れた性能を発揮することが確認された。S3DIS(Area 5)におけるセグメンテーションタスクでは、小型物体の認識性能が向上し、他の手法と比較してより精密な境界推定が可能となった。ソファや柱の認識率は、それぞれ69.2%から84.4%、42.7%から48.7%へと向上した。ベンチマークスコアは、mIoU/mAcc/OAの観点で71.7%/77.6%/91.9%から72.2%/78.2%/91.4%へ改善された。S3DISにおける6分割交差検証の精度は77.6%/85.8%/91.7%を達成した。最も優れたモデルであるPointNeXt-XL(74.9%/83.0%/90.3%)と比較して、mIoUにおいて2.7%の向上を達成し、最先端の性能を実現した。コードおよびモデルは、https://github.com/DBDXSS/Window-Normalization.git にて公開されている。