
要約
我々は、複雑な自然言語文から3次元人体運動を生成するシンプルかつ新規な手法を提案する。この自然言語文は、さまざまな動作の速度、方向、構成を記述している。従来の手法が古典的な生成アーキテクチャを用いるのに対し、本研究では、テキストの指示に従って多様な運動結果を合成する目的で、ノイズ除去拡散確率モデル(Denoising Diffusion Probabilistic Model)を適用する。拡散モデルは、マルコフ過程に基づく一連のノイズ除去ステップを通じて白色ノイズを構造的な3次元運動に変換し、変分下界の最適化により効率的に学習される。テキスト条件付き画像生成の目的を達成するため、訓練中にテキスト埋め込みをモデルに統合するために、分類器フリー・ガイド付き(classifier-free guidance)戦略を用いる。実験の結果、本モデルはHumanML3Dテストセットにおいて定量的に競争力ある性能を達成しており、視覚的に自然で多様な運動例を生成可能であることを示した。さらに、実験により、本モデルが未観測のテキスト誘導に対してゼロショット(zero-shot)で運動を生成する能力を有していることも明らかになった。