
要約
不均衡かつ限られたデータのため、半教師あり医療画像セグメンテーション手法は特定のクラスに対して優れた性能を発揮できない場合が多い。特にそのクラスに対する十分な学習が行われない場合、生成された擬似ラベルにノイズが増加し、全体の学習に悪影響を及ぼす可能性がある。この課題を緩和し、性能が低いクラスを特定するために、訓練過程においてクラスごとの性能を記録する信頼度配列を維持する手法を提案する。従来のアンサンブル手法とは異なり、すべてのテストケースに固定された重みを事前に設定する方式ではなく、各サンプルに対して個々の信頼度指標を適応的に重み付けするためのファジィ融合手法を導入する。さらに、クラスごとの堅牢なサンプリング法と動的安定化機構を導入し、より効果的な学習戦略を実現する。本手法は、性能が低いすべてのクラスを動的重み付けで考慮し、訓練中に多数のノイズを除去することを目指している。2つの心臓MRIデータセット(ACDCおよびMMWHS)における評価結果から、本手法の有効性と汎用性が確認され、文献に報告された複数の最先端手法を上回る性能を示した。