17日前
差分を捉える自己教師付き事前学習による異常検出とセグメンテーション
Yang Zou, Jongheon Jeong, Latha Pemula, Dongqing Zhang, Onkar Dabeer

要約
工業分野における品質検査において、視覚的異常検出は一般的に用いられている。本論文では、1クラスおよび2クラスの5ショット/10ショット/ハイショット学習設定における異常検出およびセグメンテーションの性能向上を目的として、新たなデータセットおよびImageNet事前学習用の新しい自己教師学習手法を提案する。我々は、12種類の物体を3つのドメインにわたってカバーする高解像度カラー画像10,821枚(正常サンプル9,621枚、異常サンプル1,200枚)から構成される「Visual Anomaly(VisA)データセット」を公開する。これは、現時点において最大規模の産業用異常検出データセットである。本データセットには、画像レベルおよびピクセルレベルのラベルが併せて提供されている。また、シムシアム(SimSiam)、モコ(MoCo)、シムクラー(SimCLR)などの対照的自己教師学習手法を、異常検出タスクに適した形で正則化する新たな自己教師学習フレームワーク「SPot-the-difference(SPD)」を提案する。VisAおよびMVTec-ADデータセットを用いた実験の結果、SPDは対照的事前学習ベースライン、さらには教師あり事前学習に対しても一貫して性能向上をもたらすことが示された。例えば、2クラスハイショット設定において、SPDはシムシアムベースラインおよび教師あり事前学習に対して、異常セグメンテーションの精度-再現率曲線下積分(AU-PR)をそれぞれ5.9%、6.8%向上させた。本研究のプロジェクトは、GitHub上でオープンソースとして公開されている(http://github.com/amazon-research/spot-diff)。