11日前

野生におけるあらゆるものの追跡

Siyuan Li, Martin Danelljan, Henghui Ding, Thomas E. Huang, Fisher Yu
野生におけるあらゆるものの追跡
要約

現在の多クラス複数対象追跡(Multiple Object Tracking: MOT)評価指標は、クラスラベルを用いて追跡結果を各クラスごとに分類し、クラス別評価を行う。同様に、MOT手法も通常、同一クラスの予測結果同士のみを関連付ける。これらのMOT分野で広く採用されている戦略は、分類性能がほぼ完璧であることを暗黙の前提としている。しかし、近年の大規模MOTデータセットでは、多数のクラスを含み、稀なクラスや意味的に類似したカテゴリが多数存在するため、この前提は現実とは大きく乖離している。その結果、不正確な分類が生じ、追跡性能が最適化されず、追跡器のベンチマーク評価も不十分となる。本研究では、分類と追跡を分離することでこの問題に取り組む。新たな評価指標「Track Every Thing Accuracy(TETA)」を提案し、追跡性能の測定を「局所化」「関連付け」「分類」という3つのサブ要因に分解することで、分類精度が不十分な状況下でも包括的な追跡性能評価が可能となる。TETAはまた、大規模追跡データセットに見られる困難な不完全アノテーション問題にも対応している。さらに、クラス例示マッチング(Class Exemplar Matching: CEM)を用いた関連付けを行う「Track Every Thing tracker(TETer)」を導入した。実験の結果、TETAは追跡器の評価をより包括的に行うことが確認され、TETerは最先端手法と比較して、BDD100KおよびTAOという困難な大規模データセットにおいて顕著な性能向上を達成した。

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