
要約
最近のエンティティ曖昧解消(Entity Disambiguation: ED)に関する研究では、構造化された知識ベース(Knowledge Base: KB)の事実が一般的に軽視されており、代わりにエンティティの説明やタイプなどの限られたKB情報のみに依存しています。これにより、エンティティを曖昧解消できる文脈の範囲が制限されます。当該研究では、すべてのKB事実だけでなく、説明やタイプも利用可能なEDモデルを導入します。このモデルはシンボリックな知識ベース上の推論を完全に微分可能な形で行います。我々のモデルは6つの既存のEDデータセットにおいて平均1.3 F1スコアで最先端の基準を上回りました。全KB情報へのアクセスを可能にすることで、当モデルは人気に基づくエンティティの事前確率への依存度が低くなり、特に頻度が低く曖昧なエンティティを強調するShadowLinkデータセットにおいて12.7 F1スコアで性能が向上しました。